厄除け祈願は節分までに

初詣での参拝が落ち着き、恵方参り(今年の恵方は南南東なので神戸から恵方にあたる和歌山に多くの方がお越しになる)も一段落しました。

さて、今年が厄年という方もいらっしゃると思います。
昔から男性の42歳、女性の33歳を大厄とか本厄と言い、災厄の降りかかりやすい年廻りだから諸事気をつけなくてはならないと云われています。この時の42歳、33歳というのは数え年です。
ちなみに平成28年の厄年は以下のとおりです。

男性 女性

厄年

平成4年生まれ

平成10年生まれ

前厄

昭和51年生まれ

昭和60年生まれ

本厄

昭和50年生まれ

昭和59年生まれ

後厄

昭和49年生まれ

昭和58年生まれ

厄年

昭和31年生まれ

昭和55年生まれ

数え年というのは生まれた時が1歳で、あとはお正月が来る度に、みんな揃って1つ歳が増えるという年齢の数え方です。したがって実年齢(満年齢)よりも1~2歳年上になります。
来年だと思っていたら今年からだったなどとよく聞きますが、満年齢で考えているとちょっとずれてしまうのです。(数え年と満年齢についてはいずれ書きますので今回は省略)

さて、厄年というのは自身の誕生日とは全く関係なく、年が明けると始まっています。つまり1月1日から12月31日がその期間というわけです。
ですからなるべく早めに厄除け祈願をされたほうが良いわけですが、世間では 「厄除けは節分に」 とか 「厄除けは初午に」 という情報が出回っているようです。実はこれらは微妙に違っていると考えています。
しかし、この間違った理解は旧暦(太陰太陽暦)から新暦(太陽暦)に改まったことが大いに関係あるだろうと思っています。

詳しいことは長くなるのでまた別の機会にしますが、明治までは日本では太陰太陽暦を軸にした暦が使われていました。大雑把に言うと月の動きを基準として暦を作っていたのです。しかし、近代国家として歩み始めると西欧諸国に習い太陽暦を採用します。いわゆる新暦、現在我々が使っている暦です。

さて、厄年という習慣は昔からありますから当然旧暦で進む訳です。大雑把に言うと新暦と旧暦には約1ヶ月の隔たりがあります。新暦のほうが早いのです。つまり、新暦の1月1日は、まだ旧暦の12月初旬なのです。(年によっては11月下旬のことも)
そして、旧暦の新年は概ね節分や立春の頃になります。
この辺りの理屈から考えると、厄除け祈願というのは厄年になる前に行っておきましょうということではないでしょうか。(勿論旧暦での話です)

しかし、旧暦の元日は年によって日が変わります。そこで大体旧暦元日に近い節分や立春を旧暦元日に見立てて、その日までに厄除祈願を行うのが良いと云われるようになったのではないでしょうか。そして「節分までに」と云われていたものが、節分には豆まきをして鬼を払うという行事と、厄を祓うということが混同して ”まで” が抜け落ちて 「節分に」 と変化したのではないでしょうか。

「初午までに」という情報はここに誤解が重なったと推察します。初午というのは2月の最初の午の日を言い、この日はお稲荷さんの縁日とされています。稲荷神というのはちょっと変わった神様で、神社だけでなくお寺でもお祭りされているところが多いのですね。
そして大抵、初午には稲荷祭が行われています。お寺ですと法要でしょうか。
午の日というのは十二支のめぐりですので、2月の初午が2月1日から12日までのどの日になるのかは年によって変わります。しかし、節分の2月3日と比較的近いことと、初午では稲荷祭や法要が営まれていることから「節分に行うと良い」→「初午に行うと良い」と混同してしまったのではないでしょうか。

伊太祁曽神社では1月15日の卯杖祭が魔除け厄除けの祭典ですので、この日には厄除け祈願の方が多くお参りになられます。
今年は過ぎてしまいましたが、明年以降厄年を迎えられる方は参考にされてはいかがでしょうか。
伊太祁曽神社では卯杖祭以外でも年間通じて厄除け祈願をお受けしていますので、今年厄年でまだご祈願がお済みでない方は、なるべく早くご都合をつけてお参りください。

尚、厄除け祈願はあまり日が傾いてから行うのはよろしくないと云われています。できれば午前中、遅くとも午後2時~3時までにはお越しになることをおすすめします。
また、神社行事がありますと待ち時間が長くなりますので、予め電話で日時を確認されておくほうがよいでしょう。

About itakiso 17 Articles
伊太祁曽神社は我が国に樹木を植えて廻ったと 『日本書紀』 に記される 「五十猛命(いたけるのみこと)」 を祀る神社です。植樹神五十猛命は一般には「木の神様」として慕われています。そのため、全国の木材関係者のお詣りが多い神社です。 また 『古事記』 には 「大屋毘古神(おほやびこのかみ)」 として記され、災難に遭われた大国主神(おほくにぬしのかみ)の生命を救った話が記されています。このことから ”いのち神” ”厄難除けの神” の信仰が篤く、病気平癒祈願、厄除け祈願の参拝が多い神社でもあります。

Be the first to comment

Leave a Reply

Your email address will not be published.


*